ミャウティンと庭

忙しくても楽にメンテナンス、葉も花も楽しめる庭へ試行錯誤しています。時々猫のミャウティンも。

佐野ぬいさんと岩渕毅弘さんの抽象画を楽しむ秋

こんばんは、まりもです

先日は青森県立美術館へ行ってきました。

目的は

 


「青」の画家として知られる佐野ぬいさんの展覧会

前々回の日曜美術館を見て、とても気になったのです。

抽象画は難しいなと感じる事が多いのですが

テレビの画面越しにもパワフルさが伝わり、引き込まれてしまいました。

これはぜひ本物と対峙したい!

ということで新幹線であさイチの美術館へ

 



作品は一部を除いてほぼ写真撮影OKでした。

まず展示されているのは初期の作品

この頃は自画像も描かれていたのですね。

 

 

何か懐かしいような

 

 

どこか見覚えのあるような

 

と思ったら、佐野さんは若い頃松本竣介さんの画集を好んでおられたとか

松本竣介さんの詩的で力強い世界を、内に取り込んでいらっしゃるのかもしれません。

 

こちらは佐野さん自身が「動く抽象地図」と呼ぶ、タイトルに世界各地の地名が取り入れられた作品から

 

 

地図を見るのが好きと

まだ見ぬ地への興味や憧れが、作品の力強さの源かな?

 

色とともに音楽を連想させる作品群は圧巻

 

 

佐野さんはモダン・ジャズを愛好しておられたそう。

即興の音楽を楽しむ感覚がそのまま表れていて

見ているこちらまで楽しくなるような

 

 

佐野さんは「明日のテーマ」と題した作品を長年にわたってアトリエに掛けていたそうです。

 

 

放送された日曜美術館で印象的だったのは、家事の傍らエネルギッシュに絵を描いていた姿。育児もして女子美術大学で教えながら学長も務め、生涯にわたって創作を続けた佐野さん。

彼女の作品から感じる力強さは

「明日」を求め続ける佐野さんの人間力そのものなのかも

 

晩年の大作〈セルリアンブルーの街〉

 

 

佐野さんが最も大切にしていた「青」

情景と郷愁、幻想と静謐

透明な風が吹くセルリアンブルーの街はどこにあるのでしょうか?

まだ訪れたことのない異国かも知れないし、昔いた懐かしい場所かもしれない。

または案外すぐそこにあったりして

 

 

 

美術館からすこし足をのばして

青森ベイブリッジで散策してお買い物してきました。

空と海は「ぬいブルー」だ!

 

 

帰宅して

部屋のポストカードの常設展示

 

 

お気に入りの松本竣介とマティスのふたつを、今回佐野ぬいさんが思いがけず繋げてくれました。

佐野さんは上京直後に日本初開催のマティス展へ行っていたそう

ぬいさんのポストカードも部屋の常設展示決定です!

 

そしてもうひとつ

うちの素敵な抽象画

こちらはポストカードではなく原画です。

 

岩渕毅弘さんの〈光について〉

 

 

精力的に個展を開かれており、度々お邪魔していますが

この作品を前にすると

山登りをした時の風景が広がるような

澄んだ風を吸いこんだような感覚になります。

毎日素敵な絵を眺められるのは幸せ

 

抽象画はよく分からない事が多いけれど

素敵と感じる目や脳みそを少しずつ育ててくれたのは、岩渕さんの絵かもしれない。

 

このたび岩渕さんの新作

横6mの大作が、表参道のルイヴィトンの壁を飾る事となったそうです!

青や緑色の作品が多いなか、ピンクを基調とした華やかな〈光について〉

バッグが並ぶ飾り棚の上に配置された絵画は上品で優美

ポストカードで拝見しましたが、本物を見たい。

でも表参道のヴィトン…軽々しくは入れないなぁ。

いつか行きたいと思う秋の夜でした。

 

最後までお読みいただきありがとうございます!